民間測量について

01.現況測量

現地の境界現況地物(壁や外構、建物の位置)など現地のあるがままを測量します。図化する内容は目的によって決定されます。

【現況測量が必要なケース】
  • A 現地の形状や大体の面積を知りたい場合、又は建築物のラフプランをのせる為に行う測量。
  • B 法務局に測量図がなく、国土調査や区画整理もされていない為、
        その形状や公簿面積が曖昧である場合の事前調査
  • C 古い測量図(おおむね昭和50年代以前)しかなく、
        その精度に疑問がある場合の確認のための測量。
  • D 造成計画や外構計画、地下埋設設備計画またはその見積りの為の測量。
  • E 役所提出用
      (主なものとして建築確認申請の配置図用平面図など。その他ケースバイケースで必要となる場合。)
現況測量は、あくまでも現地のあるがままを図化する測量で、境界を確定する測量ではありません。
したがって現況測量だけで境界標を入れることはできません。
こんなトラブルにご用心  ~現況測量編~
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土地の売買契約を結ぶ際、現地に境界が入っている。しかし、法務局の地積測量図は昭和40年代と古く、信憑性が低い。買主としては、ちゃんと隣地所有者と立ち会い、官民境界査定の上、「確定測量」をしてもらいたいのだが、売主は「古くても図面の交付をしているし、境界も入っているのだから、わざわざ費用をかけて測量する必要はない。」と主張するケースが多々あります。この場合の特約としては、「買主は土地の引渡時までに現在埋設されている境界に基づき現況測量を行い、売主はそれに協力するものとする。その結果、法定許容誤差を超えて面積が小さくなる場合には白紙解約できるものとし、その場合の現況測量の費用は売主の負担とする。」もしくは、「買主は土地の引渡時までに現在埋設されている境界に基づき現況測量を行い、その結果、法定許容誤差を超える場合には、土地の引渡時までに売主の責任と負担で地積更正登記を行うものとする。」などの特約を結ぶのが望ましいです。決済後に測量して、面積が極端に小さくなるような場合はトラブルになりやすいのでご注意ください。

02.境界復元

境界標が紛失してしまった場合、公的な資料(もしくは後述03の確定測量図)を元に境界標を埋設する測量。あくまで公的な測量図(法務局の測量図や道路査定図)を元に現地に境界標を入れる作業なので、単に隣地立ち会いをして新規に境界標を入れる作業や現況測量図を元に境界標を入れてしまうことを境界復元とは言いません。

【境界復元が必要なケース】
  • A 外構工事や擁壁工事を行う際、そのラインを出す為の測量及び境界標埋設。
  • B 工事などで境界が飛んでしまった場合、それを復元する為の測量及び境界標埋設。
  • C 境界明示の為。
  • D 官有地を除く民有地のみ境界立会いをする測量。(確定測量と同等のレベルの測量)
【境界復元ワンポイントアドバイス】
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(B)のような場合、境界標を工事などで飛ばした(紛失・壊す)のが誰か分からない場合が多いです。その為、費用負担者をどうするか頭を悩ませますが、境界標を動かす恐れがある様な工事の場合、事前に近隣者に説明の上、引照点(復元するための控えの点)を取っておくことが望ましいです。そうする事で、近隣者からクレーム処理にかかる時間を無くし、スムーズな工事を行うことが可能になります。
(D)の場合、土地の売買契約を結ぶ際に「道路等の公共用地を除いた隣地所有者の立ち会いにより承認された境界に基づくものとします。」などの特約を結ぶのが望ましいです。

こんなトラブルにご用心 ~境界復元編~
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「境界復元」とは、正しい図面や座標データを基に境界標を入れ直す作業です。いい加減な図面や、精度の低い地積測量図では復元作業はできません。その場合は「確定測量」をすることになります。又、隣地には再度承諾を取るのが望ましく、勝手に復元するとトラブルになる恐れがあります!

03.確定測量

隣接地所有者(道路等の官有地の場合、役所を含む)と現地立ち会い・ 境界確認をし、境界を確定させる測量です。実際の業務ではまず、 前記01の現況測量をかけた上で、その結果を基に立ち会いを行い、 境界を確認した事を証する為、筆界確認書にご署名ご捺印いただき、双方にお渡しいたします。このとき境界標が入っていない場合は前記02境界標埋設を行います。
     

【確定測量が必要なケース】
  • A 売買の目的物として、隣地との境界を明確にし、面積・寸法を確定する場合。
  • B 地積更正登記分筆登記前提として行う測量。
【確定測量ワンポイントアドバイス】
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官民査定が必要になる場合(道路確定図があっても、現地に道路境界標がない場合、寸法が誤差の範囲を超える場合なども)は、一般的に3ヵ月程の期間を要する為、土地売買契約の際には引渡期日にご注意下さい。確定測量は、あくまでも当事者だけに有効な話であり、お互いが境界立ち会い承諾書を無くしてしまえばそれまでになってしまいます。
又、所有権が移転してしまえば、その効力を主張することもできません。したがって、確定測量までやったのならば、それを公に示して第三者にも主張できるようにする為にも地積更正登記を行ったほうが良いといえます。

こんなトラブルにご用心 ~確定測量編~
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図面と合綴されていない「境界承諾書」だけでは意味がありません。何故ならどこのどのポイントで立ち会って承諾したか分からなければ後々トラブルの元になるからです。境界座標や復元の為のデータが記載された図面と合綴された「境界承諾書」であるかをご確認下さい。

04.地積更正・分筆登記

前述03の確定測量を基にその図面を法務局に納め、公簿上の面積を正しいものに直したり、土地を分けたりする手続きです。

【地積更正・分筆登記が必要なケース】
  • A 銀行などの融資条件契約上の条件で必要となる場合。
  • B 公簿面積が法定許容誤差を大きく超えていたり、税金的にも直したほうがいい場合。
  • C 土地を分けたい場合。(セットバックなど)
【地積更正・分筆登記ワンポイントアドバイス】
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地積更正・分筆登記申請の前提として確定測量が必要になりますので、確定測量を行った会社で登記申請を行うことが費用も低く抑えることができ、期間も短くて済みます。


【ご注意点】

  • 地積更正登記や分筆登記をする場合、専用道路の幅が2mを下まわらないか。
  • 残地で容積・建ぺい率がオーバーすることにならないか。
  • 最低敷地面積を確保できているか。
  • 地下埋設物が越境しないか。

その他にも注意すべき点が多々ありますので、詳細についてはお問い合わせ下さい。